指導方針

 塾生との対話により、適性を発掘し、得意なところを伸ばす指導を行います。また、苦手教科は、なぜ苦手に思うのかを解明し解消します。

 そして、1対1での対話を基に、学習内容の持つ特徴、その考え方の筋道を説明し、問題を解く演習を重ねて行います。結果的に、毎週、小テストを重ねていく事になります。

 学習指導の形は、小学生から高校生まで、それぞれの塾生に合わせて、「イージーオーダー&ハンドメイド」、または「プレタ ポルテ」となります。

(1)基本方針 - 小学校低学年から息長く取り組むことが出来ます -

 主要5教科を指導します。指導対象は、主に、小学校2,3年生から高校3年生まです。なお、特に希望の指導教科が無い場合は、小・中学生の場合は、指導の基本を以下の2点に置きます。加えて、塾生との1対1の対話を通じて、塾生の世代を超えた実践的コミュニケーション能力の育成・発展を図り、保護者の方を交えた関係者の緊密な対話により、塾生の成長を援助することに努めます。

■ 国語の教科書と参考書の範囲で、 単語・熟語の意味と読みの徹底と、長文問題の解析及び要約文や小論文の演習により、読解力・文章力の育成に取り組むこと。英語も同様、文法を基礎に、構文解析、長文読解力の育成。

■ 算数及び数学の教科書演習題と参考書・問題集の良問演習に取り組むことで、問題の解析・統合能力を育て磨きをかけると共に、数理的思考力を身に付けること。高い素質を持つ塾生には、入試問題を使った解説・演習。

 この二つを併せることで、応用問題に対処するために欠かせない、筋道だったものの考え方の素養を培いながら、柔軟な頭脳の働きを活性化させる鍛錬により、豊かな感性と緻密な解析力、そして大胆な総合力を備えた 『21世紀型能力』 の育成を行います。

 また、高校生、特に大学受験生の場合、数学及び英語の学習に割く時間が多大にならざるを得ないことから、教科の希望がない場合は、数学・英語の指導を主な柱とし、国語については、現代文は既に基礎は確りと出来ているものとし学習方法と参考書などの助言に留め、古文・漢文の演習を行います。

※※※ 目標を次のところへ置きます ※※※

  • 小学2,3年次から中学1年までに、ものごとを注意深く見て考えてみる『基礎力』の育成。
  • 中学校2年から高校3年までに、将来の飛躍に必須の正確な知識に基づく『思考力』の研鑽。
  • 全体像を把握し理解する能力に加え、考えをまとめ、伝え、共に活動する『実践力』の鍛錬。
  • 意欲ある成績上位者のための、難度の高い大学を目指すために必要となる『総合力』の開発。

■ 高校生の学習指導について


 高校生の場合、多くは塾や予備校へ通う目的は大学受験ですから、エルムでもその為の勉学指導を行います。現在、大学入試には国公立、私学を問わずは、大きく分けて、二つの道があります。

 一つは、従来通りの入学試験を受ける方法、もう一つは推薦入試を受ける方法です。以下、それぞれの説明をします。大雑把な括りでの概説ですので、受験の目標設定の際は、事前に十分な内容調査が必須です。現在は、事細かく入試選択が出来る、あるいは選択しなければならないような仕組みになっていることが多くなっています。

A.一般選抜
 従来からの入学試験です。ただ、下記の(2)に記したように、「大学入試共通テスト」が大入試センター試験に替わって導入されています。殆どの国公立大学の一般入試では、この共通テストが1次試験として使われ、その後、各大学の個別試験が2次試験として実施されます。

 大学によっては、従来「センター試験出し」等と言って、大学入試センターの実施する「大学入試センター試験」の1次試験の結果と高校の内申点のみで、入学者を決める枠がある場合もありました。今はまだ少数ですが、私立も含めて、この共通テストも「大学入試センター試験出し」と同様に使われているばあいがあります。
 しかし、多くの場合、国公立大学では2次試験は必須です。なお、大学により、合否判定における共通テストの占める比重には軽重があり、一般的には難関であればあるほど、2次試験を重視しています。

B.推薦入試
 国公立大学の場合は、主に「学校推薦」による推薦入試を受けることが出来ます。ただし、私立大学のような「指定校推薦」は、略、ありません。高校の成績重視の推薦入試になります。また、従来からある「AO入試」は「出願者の人物像を大学の求める学生像と照らし合わせて合否を決める入試」ですので、上記の推薦入試とはやや趣を異にし、現在は「総合型入試」とも言われています。

 私立大学の場合は、ある程度の進学校であれば「指定校推薦(大学が高校を指定する推薦)」というものがあり、3年間悪成績を基に学内選考を経て高等学校長の推薦を受け、大学側が受験生の適性をその高校の推薦枠内で判断し、合否を決めます。また、指定校枠の無い場合でも高等学校長の推薦を受けた「公募型推薦入試」を受けることが出来る大学もあります。

【 エルムの対応 】
 このところ大学により、それぞれ独自に細分化した入試の仕組みとなってきています。特に私立大学では、「混乱」という言葉が浮かんでも強ち無茶ではないと思う事すらある様相です。国公立も同様の傾向が徐々に見え始めています。もちろん、エルムでは受験生の志望に合わせ、受験生、保護者、塾長の三者で相談したうえで、ポイントを絞った入試対応をします。

 エルムでは、国公立・私立の難関大学志望生は1年次より、入試レベルの演習問題に取り組みます。現在、地方の公立高等学校の生徒は難関校受験において、かなりのハンデを背負う形となっています。
 主な理由は、時間が少ないという事にあります。中高一貫校で早め早めにカリキュラムを熟す場合との時間の余裕の差です。少子化により生徒数の減り、加えて私立中高一貫校へ流れる中学生が増えたことにより、従来よりトップ層が減っている影響で、全体の平均的学力の緩やかな低減傾向が見られています。

 従って、学校の用意する学習内容を周りに合せて学習しているだけでは、後れを取ってしまう事となります。エルムは、そこを補います。塾長は、一対一対応の個人塾であるエルムは、そこにこそ存在意義があると考えています。難関校受験生は一緒に頑張りましょう。

 

(2)21世紀を生きる力の育成 - 小・中学生の学習にも深く関わっています -

■ 21世紀型能力
 大学入試の大改革により、「主体的・対話的で深い学びの充実」を目指す新学習指導要領が実施され始めました。24年度からは大学入試は、全面的に、そのもとで実施されます。
 近年の指導要領で「生きる力」が掲げられましたが、ややもすれば等閑視される傾向にあったものを、『21世紀型能力』の主体として必須であることから、改めて明記したということです。


 この大きな改革は高等学校のだけに関る事ではありません。小・中学校の学習にも大きく影響してきます。小学校から高等学校までを通して、新学習指導要領では、これまでのように記憶力に大きく頼る学習のみでは、思う成績を修めることができません。
 私たち、エルムでは、この教育の大転換に合わせ、塾生の基礎力、思考力、実践力の育成・発展を促す指導を行って来ており、これからも一層の充実を図ります。

【「大学入学共通テスト」に新たに加わる問題の想定モデル 】

 上のような事情から、国立大学の入試では、大学入試センタ試験に替わって、2020年度から「大学入試共通テスト」 が導入されています。例えば、理科や社会では、『この現象には多数の要因があります。資料から読取れる中で重要な要素を3つ選び出し、それら相互の関係を、関数 { □ ♪ ▲ # 〇 }= ✖ のように導き、この関数が持つ意味を文章(英語?)で説明してください』といった問題が出されても不思議ではないほどの改革です。「関数」が出てくれば、数学の問題にもなります。文理融合型ですね。


 2024年度からは新学習指導要領で実施されます。それに伴い、小学校は20年度から新学習指導要領全面実施され、その後、中学は21年度、高校は22年度から、順次実施されます。その教育が目指す姿は、「21世紀型能力」 ⇒ 「生き(延び)る力」の育成。

参考) 国立教育政策研究所、『教育課程の編成に関する基礎的研究 報告書 7
   「資質や能力の包括的育成に向けた教育課程の基準の原理」』、2014年

【共通テストの性質と位置づけ】
 国立大学の場合、共通テストの重みは従来以上に重く、高校3年の秋から本格的に取り組むことになりますが、それ以前、つまり1年次からの「深く考える勉強」習慣をつける勉学が必須になります。国立大学医学部の推薦入試受験生が7人が、学校推薦の枠には入っていたものの、共通テスト結果が規定に届かず、6人は推薦枠を外れてしまったと言う話も身近にあります。

 国公立大学難関校受験生も共通テストを軽く見ることは出来ません。場合によっては、地方国立大学2次試験より難しい。エルムでは、難関大学志望生、中堅大学志望生に関わりなく、考える演習を積み重ねていきますが、その際、共通テストに必須の「他者の考え方を理解するのセンス」も併せて指導します。

 

(3)学習方法

 小学生の場合は、教科書・参考書を題材にし、内容を噛み砕いて塾生の理解を助け、基礎的な国語力・算数力の充実に一層の重みを置き、加えて、塾生の得意分野を伸ばし、苦手分野が出来ないよう指導を行います。

 中学性、高校生の場合は、今、自分はどこに立って居て、どういう意味を持つことを学んでいるか、それを理解出来るよう指導していきます。

 また、塾長が塾生の意欲及び学習達成度、そして塾生を取り巻く環境を把握した上で、塾生、保護者との相談の上、学習方法・内容の設計を行います。各教科の内容については 《学習内容》 のページをご覧ください。

■ 立ち位置の理解
 中学生、高校生については、各3年間を通した学習全体において、さらにまた、私たちを取り巻く「大きな世界」と結びつく社会常識・教養において、今学んでいる内容が、どの様な位置、どの様な流れの中にあるのか、どういう意味を持つのか、適時、塾生と共に確認を行いながら進めます。

 このような進め方により、塾生が多岐に渡る学びの中で、自分の立っている場所を見失うことの無いよう工夫しながら進めます。

■ 実力の把握と評価
 学校の学習成果を確認することを第一義の目的として、多数の生徒が受験する「公開模擬試験」を受験します。加えて、その結果を塾生ともに評価することにより、学外を含めた全体の中での位置と実力を計ると共に、不足している学習内容と進むべき方向の再確認を行います。

■ 入塾時の学習達成度の把握
 入塾前には、ご希望により、生徒の学習成果の確認と弱点を見るための試験、『エルム検定』を行い、結果を後の学習指導に生かします。入塾を前提とせず、お試し学習の一環として、無償で行います。
 また、面談後、直ぐに入塾される場合にも、入塾直後、学習時間中にエルム検定を実施します。もちろん無償です。どちらの場合も、保護者へ報告書を提出します。

 

(4)塾生の対象範囲と人数

 小学生から中学生、高校生、自宅受験生までが対象です。指導人数は一度に1人の個人指導が基本です。複数で共に学びたいという希望があれば、最大4人までの少人数個別指導もお引受けします。

 なお、小学生については、初等教育の基礎と総仕上げ、そして苦手なところの解消、さらには受験を含めた中学校への助走を兼ねて、主に3年生から6年生をお引受けいたします。また、低学年生も、ご希望があれば、お引受けします。

 個々の塾生の事情や希望、保護者の要望に応じて肌理細かく対応します。なお、指導1回毎の塾生受入れ人数についての詳細は、《入塾案内》 をご参照願います。

 

(5)指導教科

■ 教科と教科数
 最大で主要5教科を対象範囲としますが、内容の詳細は 《学習内容》 をご参照願います。基本教科を国語と算数・数学に置き、ご希望により、もう1~2あるいは3教科を加えます。ただし、算数・数学、 国語のうち、どちらか一方、あるいは共に得意教科であれば、基本科目は他の教科が対象となります。
 得意を伸ばしたい場合、あるいは不得意を解消したい場合は、5教科の中から、その1教科を集中的に指導します。
 
 個々の塾生につき、最大は4教科が基本ですが、希望により5教科も可能です、相談に応じます。しかし、3教科以上となれば物理的に1教科あたりの学習時間が制約を受け、塾生の”消化不良”の原因となりかねません。個別に要検討です。何はともあれ、まずは塾生を交えてしっかりと相談をしましょう。

■ 高校生の場合
 高校生は、3年間とは言え、実際には、2年間と少しの短期間で迫りくる大学入試合格が直近の目標となります。そこで、大学進学を目指す塾生においては、入試科目の中で最も多くの学習時間を必要とする数学を優先的に、次いで英語を主な選択肢とし、国語は古典の指導を行い、特に希望がなければ現代文は学習方法と参考書・問題集の助言にと留めます。物理、社会などの他教科も選択できます。具体的な内容については 《入塾案内》 をご覧ください。

 なお、学校授業のワンポイント補習のみを行う場合でない限り、大学進学希望塾生の指導は週2回が基本回数となります。時間については、塾生の進路の希望内容などに合わせて拡張の必要性を勘案し、延長も検討します。指導日時は物理的に限られているので、許される時間を勘案しながら、指導教科を相談、検討します。

■ 何でも質問時間
 なお、通常の指導教科以外での「つまずき」を無くすため、指導教科以外の勉学に関する「何でも質問時間」として、 『エルムタイム』 を設けています。

 

(6)1週間あたりの指導回数

■ 週1回の場合
 次のような条件にある場合は、1週間に1回が基本です。

ピンポイントに教科を絞って得意を伸ばす、あるいは不得意解消の場合など。
塾生のクラブ活動、習い事などとの、時間の兼ね合いを考慮する必要がある場合など。

■ 週2回の場合
次のような条件にある場合は、1週間に2回が基本です。都合が付けば、2回以上の可能です。

複数の教科の学習成果を上げて、成績全体を一段と伸ばす場合など。
1教科の基礎からの学習指導が欠かせないと判断される場合など。

 いづれの場合も、塾生、保護者との相談によります。詳しくは、 《入塾案内》 を参照願います。

 

(7)家庭との連携、及び進路相談

■ 連絡帳
  塾生には、塾独自の連絡帳である『エルムノート』を持って家庭と塾を行き来してもらいます。エルムノートには当塾から学習内容と習熟度の連絡を記し、保護者の方から、生徒の学業成績、学校での指導内容、クラブ活動等の日常に関わる情報を、差し障りの無い範囲で記入してもらい、当塾との意思疎通を緊密にします。

■ 進路への助言
  受験などの進路検討の際は、あくまで参考ですが、塾生の性格・特質と成績、様々な情報網からのデータ収集、そして塾長のこれまでの経験と知見などを通してみえてくる、適切と思われる助言を致します。
 さらにご要望があれば、東京での会社務め、今治での実業運営から得たを就業経験を生かし、将来、塾生が就きたい職業の参考になる相談にも応じさせていただきます。

 これまで指導してきた生徒の進学先は、【 進学実績一覧表 】をご覧願います。

 

(8)学習方法と内容の組立て方

 塾生の特性と事情に合わせて、学習内容と方法の組立てを行います。多くの場合、塾生、保護者、講師の三者による相談の上で組立てる、「イージーオーダ&ハンドメイド」方式を適用します。 あるいは、希望により、従来の塾と同様に、お任せ方式である「プレタポルテ」方式も選択することが出来ます。

■ 「イージーオーダー&ハンドメイド」
 教科書を基礎とし、それに加えて独自の問題集、参考書などを活用して学習指導を行ないます。その際、塾生1人1人の特質や生活環境を加味し、学習目的に合わせて、柔軟に学習メニューを組立てて進めます。塾生に合わせて手作りする、「イージーオーダー&ハンドメイド」です。

■ 「プレタポルテ」
 勉強はしたいけれど、どうすればいいか分からないと悩む生徒を持つ保護者の方、あるいは学習習慣がない子どもに、勉強させたい、勉強してほしい、塾に全てを任せたい、と思う保護者がおられる場合、お任せください。「プレタポルテ(高級既製服)」でありながら、懇切丁寧に「着付け」と「着こなし」を組付けていきます。

 どちらの場合においても、当塾入塾以前に「つまづき」があれば、それがどこにあり、どういう理由で躓いているのか、『エルム相談室』では、それを見つけて対処方法を見出します。柔軟性のあるメニューを作成し、塾生の反応を見ながら、一歩ずつ着実に実行して行きます。まず、半年間、お子さんをお預けください。

■ オンラインによる学習指導
 様々な事情で、家庭と塾との往来が難しい状況にある場合は、インターネットを活用して、塾生と講師が双方向に意思疎通を行う事の出来るシステムを設置し、「双方向オンラインの学習指導」を行います。詳しくは 《学習内容》 のページにて「(8)オンラインでの学習指導」の項をご覧ください。

 インターネットが繋がれば、世界中のどこに居ても学習指導が可能です。オンライン通信に関る塾生の費用負担は、通信機材(貸与も可能)の初期費用とインターネットに関る通信費のみです。